イベント
ユニファイドスポーツフェスティバル2017 in MIYAZAKI
2017年12月22日
12月16日(土)、17日(日)と都農町藤見運動公園にてユニファイドスポーツフェスティバルを開催いたしました。
同フェスティバルは、障害の有無や年齢、性別に関係なくグループを組みサッカーをすることから、互いの個性の理解を深め、誰でも当たり前にスポーツを楽しむことが出来る環境の提供を行うことを目的とし、宮崎県サッカー協会が主催、宮崎大学、テゲバジャーロ宮崎、都農町が共催にて開催。
各種障がい者サッカーの選手、障がいをお持ちの方々、テゲバジャーロ宮崎の男子選手女子選手、行政関係者や大学の先生、お医者様など大人も子供も皆が一緒になってサッカーを行うこのイベント。約100名の参加者が6チームに分かれ、それぞれ色分けされたユニフォームを身につけ、二日間のリーグ戦に挑みました。
▼黄色チーム
▼赤色チーム
▼白色チーム
▼青色チーム
▼黒色チーム
▼ピンク色チーム
1チーム約15人の中から、10人を選び、必ず全員1分は試合に出ること、必ず1回はボールに触ること、15歳以下は2点などの特別ルールにて行い、チーム内でいかにコミュニケーションをとりながら、2日間の試合に挑むか、各チーム試行錯誤しながらも時間がたつにつれ、互いの距離感はすぐに縮まり、笑顔が沢山見られるようになりました。
都農町からご提供のあった豪華景品を何とかして獲得しようと、仲間と共に必死に球を追いかける姿は皆輝いていました。
聞こえない人にはホワイトボードやジャスチャーを用い、見えにくい人には手を引っ張り、声で教え、車椅子の人にはゴール前で良いパスを渡し、互いに何をどうすれば楽しめるのか、実際に体験することで、健常者が障がい者理解をするだけでなく、障がい者同士も大人も子供もサッカー選手も未経験者も様々な環境にいる人々が互いの理解を生むきっかけとなり、スポーツの素晴らしさを沢山の方々と共有できた2日間となりました。
参加された方々、ご協力いただいた企業の皆様、宮崎大学様、都農町様本当にありがとうございました。
エキシビジョンマッチ
ユニファイドスポーツフェスティバル内では、各種障がい者サッカーのエキシビジョンマッチや体験会を実施。最初は、テゲバジャーロ宮崎のケイメイサッカースクールのロービジョンフットサルスクール初の試合体験です。
同スクールは、弱視児童を中心にその兄弟や友人などで活動しており、今回の参加は7名。2年間の練習の成果を見せたいと、日頃は室内競技のこの競技ではありますが、外の芝生での見えにくさがあることは承知で、ユニフォームをトップチームと同じ白に揃え、待ちに待って挑みました。
スクールでボールを蹴ったり、ゲームをすることはあっても、スクール外の子供と試合をするのは初めて。対戦相手は少年団に通うイベント参加選手とテゲバジャーロ宮崎U-12の選手の合同チームで、リーグ戦でも活躍していたメンバー。
イベント参加者の見守る中キックオフ。開始3秒で失点。
その後も全く自分たちの思うようには行きません。何点取られたのかもわからない状況でも、泣きそうになりながらも必死に音のなるボールの方へと走り、みんなで試合時間の10分を乗り切りました。何にも出来なかった・・・悔しさに号泣の選手もいました。
しかし、負けの悔しさからもっと上手くなろうと、試合終了後にみんなでボールを蹴る姿が。全くボールを扱えなかった子供たちが、声を出し、全力で走って追いかけ、体を張ってゴールを守る姿、負けても上手くなろうと頑張れる姿は輝いており、大きな成長を感じました。これからも時間はかかっても必ず成長していく。みんなで頑張ろうね!
知的障がい者サッカーVSアンプティサッカー
エキシビジョン2試合目は、ケイメイサッカースクールにて知的障がい者サッカーをするテゲバジャーロ宮崎エスペレーラ。こちらもコーチや女子選手が入らない試合は初めて。トップチームと同じユニフォームに身を包み、トップチームの入場曲にて入場する。相手はアンプティサッカーのFC九州バイラオール。サッカーに出会って2年。何もかもが始めての2年でしたが、彼らなりに一生懸命練習し克服してきました。結果は3対1で勝利!
デビュー戦を勝利で終えました。
沢山の人の前で経験したこの試合での勝利は、彼らにとってとても大きな自信となったことと思います。彼らがどのような環境にいても、サッカーをすることを人生の楽しみとしてもらえたらと感じました。また一歩成長した彼らに心打たれた時間となりました。
▼FC九州バイラオールのみなさん
▼テゲバジャーロ宮崎エスペレーラの選手達
デフサッカーの体験会
二日目の体験イベントは、日本聴覚障がい者サッカー協会の副会長と九州で活動するデフサッカー選手によるデフサッカーの体験会。デフとは英語の「deaf」聞こえない人、聞こえにくい人という意味で、競技中は補聴器を外すことが義務付けられており、ルールは健常者のルールと同じです。しかし、主審は笛とフラッグの両方を使用し、国際大会ではさらに両ゴール裏に一人ずつ、合計5人のフラッグを持った審判員がプレーの停止を多方向から伝えます。
ピッチ上ではアイコンタクトや手話でコミュニケーションをとっています。
体験会では、イベント参加者が耳栓をして試合をし、聞こえない状態での試合を体験。思わず出る声をおさえ、必死に身振り手振りで伝えようとするが、なかなか伝わらない。
時間が経つにつれ、自分の意思をどう伝えるのか考えるようになり、互いに見ようとする、伝えようとすることを意識するようになり、楽しく体験できました。
2日間のイベントを通して、障がいの有無や年齢・性別・サッカー経験などどのような環境にいる方々でも、きっかけの提供で互いに理解は深まり、楽しめる。スポーツの力は本当に偉大であると感じました。
イベント開催に際しご協力いただきました、宮崎大学、都農町、企業の皆様、そして何と言っても、一歩踏み出しイベントに挑んでくださった障がいをお持ちの方々に、心より感謝申し上げます。
フォトギャラリー
▼ユニファイドスポーツフェスティバル2017 in MIYAZAKI始まります!▼作戦を話し合う赤色チームの選手達。
▼石井選手も黒色チームのメンバーとして参加。
▼ホワイトボードで指示を出している選手達。
▼沢山の企業の方々にご支援・ご協力をいただきました。ありがとうございました。
▼お待ちかねの閉会式!
▼白色チームは苺を獲得。
▼黒色チームはトマトを獲得。
▼赤色チームはお菓子を獲得。
▼ピンク色チームは苺を獲得。
▼黄色チームはトマトを獲得。
▼青色チームはお菓子を獲得。